第116回 日本消化器病学会九州支部例会/第110回 日本消化器内視鏡学会九州支部例会

日程表

プログラム

特別講演

特別講演1

12月4日(金) 11:10 ~ 11:55

除菌後胃がん・異時性多発・少ない分子標的:
原因はH. pylori感染によるエピゲノム異常

演 者:
牛島 俊和(国立研究開発法人国立がん研究センター研究所 エピゲノム解析分野)
司 会:
兒玉 雅明(大分大学福祉健康科学部 福祉健康科学科)

特別講演2

12月5日(土)11:10 ~ 11:55

AIを用いた内視鏡手術の未来

演 者:
伊藤 雅昭(国立がん研究センター東病院 大腸外科/
 NEXT医療機器開発センター 手術機器開発室)
司 会:
猪股 雅史(大分大学医学部 消化器・小児外科学講座)

緊急特別企画(公募・一部指定)

緊急特別企画

12月4日(金)15:15 ~ 16:15

さあ困った!その時どうする? ‐新型コロナ感染拡大における消化器診療‐
(消化器病学会/内視鏡学会)

司 会:
藤本 一眞(国際医療福祉大学医学部)
村上 和成(大分大学医学部消化器内科学講座)

司会の言葉

ご存じの通り新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより消化器診療においても多大な影響が出ております。日本消化器病学会、日本消化器内視鏡学会からも提言が出されておりますが、皆様におかれましても対応に苦慮されていることと存じます。そのため今回の合同支部例会において緊急特別企画として「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する消化器診療における対策の工夫」のセッションを立ち上げました。新型コロナウイルス感染症対策における診療上の現況、問題点、工夫などご報告頂き、九州支部における感染対策の向上につなげたいと存じます。演題ご応募お待ちしております。

シンポジウム(公募)

シンポジウム1

12月4日(金)9:10 ~ 11:00

ヘリコバクター・ピロリ感染症の現状と課題(消化器病学会/内視鏡学会)

司 会:
沖本 忠義(大分大学医学部消化器内科学講座)
外間  昭(琉球大学病院光学医療診療部)

司会の言葉

2013年よりヘリコバクター・ピロリ感染胃炎に対する除菌治療の保険適用が認可され,日常診療で除菌を行う症例が大幅に増加しており、胃癌患者および胃癌死亡者数の減少が期待されている。また近年は、胃癌発症予防目的として、若年者除菌に取り組む自治体も増えてきている。その一方で、除菌前後の感染診断・治療および治療後の長期観察に関連した種々の問題点も指摘されている。本シンポジウムでは、感染診断における検査法の選択、2次除菌不成功例に対する3次除菌法や薬剤アレルギーなどによる除菌困難例、除菌後胃癌の早期発見にむけた経過観察法、若年者・高齢者除菌等に関する演題を幅広く募り、現時点におけるヘリコバクター・ピロリ感染胃炎に関する問題点を整理し,今後の診療の一助としたい。

シンポジウム2

12月4日(金)9:10 ~ 11:00

肝細胞癌に対する最新の治療戦略~内科・外科の立場から~(消化器病学会/内視鏡学会)

司 会:
杉本 理恵(独立行政法人国立病院機構九州がんセンター消化器・肝胆膵内科)
吉住 朋晴(九州大学大学院消化器・総合外科)

司会の言葉

HCV・HBVなどウイルス性肝疾患に対する治療の進歩や各種分子標的薬の導入により、肝細胞癌の診療はこの数年で大きく変化してきた。新たな問題として糖尿病やNASHなどウイルス肝炎以外を基礎疾患とした肝細胞癌の増加、HCV症例におけるSVR後の発癌などが明らかになり今までとは異なったサーベイランスが必要となってきた。HCV症例が高率にSVRとなり肝予備能が改善する中で、治療選択肢は外科、内科の枠を超えて広がってきている。今後は内科と外科のより緊密な連携が必要となる。分子標的薬の登場により、進行肝細胞癌に対する動注療法やTACEといった局所治療の適応や組み合わせ・治療後肝切除(コンバージョン)のための最適な治療の組み立て、その適応と治療成績などが今後の課題となるであろう。このセッションでは、内科・外科それぞれの立場から、これからの肝細胞癌の診断・治療成績の向上につながる討論を期待したい。

シンポジウム3

12月4日(金)13:05 ~ 15:05

胃・十二指腸腫瘍に対する低侵襲治療の現状と治療戦略(消化器病学会/内視鏡学会)

司 会:
赤星 和也(株式会社麻生飯塚病院消化器内科)
衛藤  剛(大分大学医学部消化器・小児外科学講座)

司会の言葉

癌治療には根治性と安全性・患者QOL向上が求められる。低侵襲治療である内視鏡治療、内視鏡外科手術はその有用なモダリティとなる。最新の胃癌治療ガイドラインでは内視鏡治療の適応が拡大し、また、高齢者において、粘膜下層浸潤胃癌に対する内視鏡治療の全国多施設臨床試験が開始された。今後ますます胃癌に対する内視鏡治療の守備範囲が広がっていく可能性がある。一方、病変部位、大きさ、深達度は依然安全性・根治性に関わる重要な因子であるため、各施設での胃・十二指腸腫瘍に対する低侵襲治療の適応、手技、治療成績および治療戦略を示していただき、今後の課題について議論していきたい。

またGISTなどの粘膜下腫瘍に対しては、LECSをはじめとする内視鏡外科と内視鏡治療合同手術が普及しているが、噴門部腫瘍や十二指腸腫瘍に対しては手技的難度が高い。合併症予防のための手技の工夫、その治療成績を示していただきたい。

シンポジウム4

12月5日(土)9:00 ~ 11:00

直腸癌に対する低侵襲治療の最前線(消化器病学会/内視鏡学会)

司 会:
野崎 良一(社会医療法人社団高野会大腸肛門病センター高野病院)
藤田 文彦(久留米大学外科学講座消化器外科)

司会の言葉

直腸癌に対する根治的切除治療は、人工肛門の造設や治療後の排便機能を低下させるなど患者の日常生活に大きく影響する。当然のことながら切除範囲や切除方法などは癌の進行度に応じて決定されており、そのアプローチ法も日進月歩である。内視鏡による診断技術の発展と内視鏡的切除の適応拡大、また、外科的治療では腹腔鏡手術やロボット手術、経肛門的切除術とさまざまな新しいアプローチ法が開発され導入している施設も増えつつある。そして、これらの低侵襲治療には根治性が担保されなければならないのは当然の事である。本セッションでは、各施設の直腸癌に対する低侵襲的治療法をご提示いただき、その適応や治療成績、それぞれの手技の工夫や利点、欠点などを示していただきたい。

ワークショップ(公募)

ワークショップ1

12月4日(金)13:05 ~ 15:05

粘膜治癒を目指した炎症性腸疾患治療の新たな展開と今後の課題(消化器病学会/内視鏡学会)

司 会:
江﨑 幹宏(佐賀大学医学部内科学講座消化器内科)
佛坂 正幸(一般財団法人潤和リハビリテーション振興財団潤和会記念病院 外科)

司会の言葉

炎症性腸疾患(IBD)の内科治療は近年目覚ましく進歩した。これにより、IBD治療の薬剤選択肢が増えただけでなく、難治例や重症例においても腸管病変の治癒、いわゆる“粘膜治癒”を目指すことが可能となってきた。以前から “症状改善”のみではIBD治療は不十分であることは認識されていたが、内科治療の進歩により治療目標の上方修正が多くの症例で実現可能となったことにより、粘膜治癒といった新たな治療目標の導入・実践に繫がっている。しかし、実臨床においては粘膜治癒の達成が困難な難治例も少なからず存在する。さらには、現在の治療目標である粘膜治癒の定義や意義についても未解決の点は少なくない。本ワークショップでは、粘膜治癒達成が困難なIBD難治例における内科治療の工夫や外科治療介入のタイミング、粘膜治癒の臨床的意義付けや評価方法に関する取り組みなど幅広く演題を募集し、粘膜治癒を目指したIBD診療の現状と課題について活発に討議する場としたい。

ワークショップ2

12月5日(土)9:00 ~ 11:00

肝炎診療の現在と未来(消化器病学会/内視鏡学会)

司 会:
本田 浩一(大分大学医学部消化器内科学講座)
井出 達也(久留米大学医学部内科学講座消化器内科部門)

司会の言葉

近年、B型肝炎やC型肝炎に対する抗ウイルス治療の進歩はめざましく、高齢者や肝機能不良例も含め、高率にウイルス学的寛解・治癒が得られるようになった。しかし、未だに未検査、未受診、未治療の患者も多く、全国的な課題となっている。ウイルス肝炎以外にも、免疫チェックポイント阻害薬など新規治療薬による薬剤性肝障害、アルコール性肝障害や非アルコール性脂肪性肝炎による肝硬変や肝癌の増加、治療抵抗性の自己免疫性肝疾患など、肝炎診療において残されている課題はまだまだ多い。本ワークショップでは肝炎診療における最新の知見や今後の課題について幅広く議論していただきたい。

ワークショップ3

12月5日(土)13:05 ~ 15:05

食道疾患に対する治療法の進歩とその成績(消化器病学会/内視鏡学会)

司 会:
山口 直之(長崎大学病院消化器内科(光学医療診療部))
吉田 直矢(熊本大学大学院生命科学研究部消化器外科学)

司会の言葉

近年、食道疾患に対する治療法は、良悪性を問わず急速に進歩してきている。胃食道逆流症に対する逆流防止粘膜切除術(ARMS)、食道アカラシアに対する経口内視鏡的筋層切開術(POEM)、食道癌に対する内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)、光線力学療法(PDT)、胸腔鏡下手術、ロボット支援手術、縦隔鏡補助下非開胸手術、また進行再発食道癌に対する免疫チェックポイント阻害薬などにより、様々な領域の治療成績が改善してきている。さらに、食道癌に対する内視鏡治療後の狭窄予防におけるステロイド治療などの様々な取り組み、リスク臓器の線量低減を目指したIMRTなど、治療に伴う有害事象対策にも新しい治療法が取り入れられてきている。本セッションでは、食道疾患における様々な領域の治療法の進歩とその成績について広く演題を募集したい。

ワークショップ4

12月5日(土)13:05 ~ 15:05

胆膵領域における診断と治療の進歩(消化器病学会/内視鏡学会)

司 会:
橋元 慎一(鹿児島大学大学院医歯学総合研究科消化器疾患・生活習慣病学分野)
髙畑 俊一(九州鉄道記念病院外科)

司会の言葉

胆膵疾患は、疾患特性に合わせた複数のモダリティで診断され、治療が行われる。

診断ではUS、CT、MRI、PETなどの画像評価法も進歩し、内視鏡診断も普及している。EUS-FNAや膵胆道鏡の直視下生検により、低侵襲で的確な検体採取も可能となった。詳細な画像や病理診断を基に治療方針が決定されるが、癌ではゲノム医療も始まり、良悪性から質的評価と診断も大きく変わろうとしている。一方、治療では、結石除去や胆道/膵管ドレナージも新規デバイスの使用報告が増え、小腸内視鏡を用いた治療やEUS下のドレナージなども一般的になっている。腹腔鏡下切除も発展し、術前化学療法や免疫チェックポイント阻害薬の有用性も報告され、胆膵腫瘍の治療選択肢も増えてきた。

本ワークショップでは、良悪性問わず胆膵領域の診断・治療について、取り組みと成績を各施設から現状を報告いただき、今後の展望について議論したい。多数の演題応募を期待する。

女性医師の会特別企画:女性医師交流会

12月4日(金) 16:35 ~ 17:35

つなげよう、広げよう、女性医師の輪(消化器病学会)

司 会:
黒松 亮子(久留米大学医学部内科学講座消化器内科部門超音波診断センター)
遠藤 美月(大分大学医学部附属病院 医療安全管理部)

司会の言葉

2017年から始まった九州支部例会女性医師の会特別企画ですが、毎回趣向を凝らした切り口で、現場で働く女性医師の出産・育児に伴う働き方、キャリア形成における問題等を管理者の皆様も交え、共有する場となってきました。その生の声は、日々の診療において、女性医師にとっては励みに、男性医師や管理者の皆様においては女性医師への理解の一助になったのではないかと思います。

こうした今までの成果を踏まえつつ、今回はより多くの女性医師が気軽に参加し、ざっくばらんに情報交換・悩み相談ができる会を開催したいと考えていましたが、オンライン開催形態への変更を踏まえ、話題提供の形に変更致しました。女性医師のワークライフバランスやキャリア形成の体験談から、忙しい日常のなかでの論文執筆のコツまで、幅広い内容をお届け致しますので、ぜひ多くの先生方にご参加いただきますよう、お待ちしております。

消化器病学会九州支部専門医セミナー

12月5日(土) 15:20 ~ 16:20

1.消化管 演者:山本章二朗(宮崎大学医学部附属病院 消化器内科)
2.肝   演者:釈迦堂 敏(福岡大学医学部 消化器内科)
3.胆膵  演者:岡部 義信(久留米大学医学部 内科学講座 消化器内科部門)
      司会:兒玉 雅明(大分大学福祉健康科学部福祉健康科学科)